TRiO KT-770

TRiO KT-770 をゲット!

2009年8月13日、私のチューナーページのファンから シンセサイザー FM/AM チューナーの TRiO KT-770 の寄贈を受けました。

寄贈者のコメントは「受信周波数表示が 0.1MHz ズレています。」です。



早速、動作チェック

  1. 外観

  2. 入手した状態のまま電源 ON してチェックしました



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良く、部品が綺麗に整然と並んでいます。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. IC を使用して合理化が図られています。 主な IC は以下です。


  3. FM フロントエンド部

  4. FM IF 部

  5. FM 検波部

  6. MPX 部

  7. AM 受信部

  8. 使っている部品のロット番号より、本機は1983年製造品と判りました。 電源ケーブルの製造マーキングも1983年でした。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 電圧チェック

    手順 TP 及び調整値 備考
    1 電源基板
    [CN7-2pin] = 標準値 +19V
    FL 電源
    実測値 +19.4V
    2 電源基板
    [CN7-3pin] = 標準値 +5.6V
    MCU 電源
    実測値 +5.64V
    3 電源基板
    [CN7-7pin] = 標準値 +27V
    VT 電源
    実測値 +27.1V
    4 電源基板
    [CN7-8pin] = 標準値 +14V
    チューナー電源
    実測値 +14.65V

  2. FM 受信部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 KT-770 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : FM
    MODE : MANUAL
    - -  
    2 83MHz 90dB
    変調 : OFF
    83MHz 受信 L10 TP1〜TP2 間電圧 = 0V ±20mV 以内
    3 - - 76MHz 受信 L7 R15 (22kΩ) リア側電圧 = 7.0V VT low
    4 - - 90MHz 受信 CT5 R15 (22kΩ) リア側電圧 = 23.0V VT high
    5 - - - - 手順3と4を数回繰り返す OSC トラッキング調整
    6 - - 76MHz 受信 L6 R12 (100kΩ) 右側波形 = 最大 シンクロスコープで測定
    7 - - 90MHz 受信 CT4 R12 (100kΩ) 右側波形 = 最大 シンクロスコープで測定
    8 - - - - 手順6と7を数回繰り返す OSC Buffer トラッキング調整
    9 76MHz 30dB
    変調 : OFF
    76MHz 受信 L1
    L2
    L3
    LA1231N 13pin 電圧 = 最大  
    10 90MHz 30dB
    変調 : OFF
    90MHz 受信 CT1
    CT2
    CT3
    LA1231N 13pin 電圧 = 最大  
    11 - - - - 手順9と10を数回繰り返す RF トラッキング調整
    12 83MHz 30dB
    変調 : OFF
    83MHz 受信 L5
    L8
    LA1231N 13pin 電圧 = 最大 IF 調整
    13 83MHz 90dB
    変調 : OFF
    83MHz 受信 L11 D9 右側波形 = 最大 シンクロスコープで測定
    14 83MHz 90dB
    変調 : OFF
    83MHz 受信 L12 TP3〜TP4 間電圧 = 0V ±20mV 以内
    15 83MHz 90dB
    変調 : 1kHz 100% mono
    83MHz 受信 VR2 オーディオ出力 = 高調波最小  

  3. FM MPX 部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 KT-770 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : FM
    MODE : AUTO
    - -  
    2 83MHz 90dB
    Pilot 信号 : ON
    変調 : 1kHz 100% stereo
    83MHz 受信
    IF BAND : WIDE
    L5
    L8
    オーディオ出力 = 高調波歪率最小 IF 歪調整
    ±90度の範囲で調整
    3 83MHz Pilot 信号 : OFF 83MHz 受信 VR3 TP5 周波数 = 76kHz±200Hz VCO フリーラン周波数
    周波数カウンタで測定
    4 83MHz 90dB
    Pilot 信号 : ON
    変調 : OFF
    83MHz 受信 VR4
    L16
    オーディオ出力 = 19kHz 成分最小 Pilot 信号キャンセラー
    5 83MHz 90dB
    Pilot 信号 : ON
    変調 : R only, 1kHz 100%
    83MHz 受信 VR5 L ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整
    (R→L への漏れ音)
    6 83MHz 90dB
    Pilot 信号 : ON
    変調 : L only, 1kHz 100%
    83MHz 受信 VR6 R ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整
    (L→R への漏れ音)

  4. AM 部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 KT-770 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : AM
    MODE : MANUAL
    - -  
    2 - - 522kHz 受信 L23 R15 リア側電圧 = 2.5V VT low
    3 - - 1611kHz 受信 CT9 R15 リア側電圧 = 20.0V VT high
    4 - - - - 手順2と3を数回繰り返す OSC トラッキング調整
    5 603kHz 変調 : OFF
    出力 : 30dB
    603kHz 受信 L19 シグナルレベルメータ = 最大 ループアンテナを接続した
    状態で行うこと
    6 1395Hz 変調 : OFF
    出力 : 30dB
    1395kz 受信 CT6 シグナルレベルメータ = 最大 ループアンテナを接続した
    状態で行うこと
    7 - - - - 手順5と6を数回繰り返す RF トラッキング調整
    8 603kHz 変調 : OFF
    出力 : 30dB
    603kHz 受信 L24 シグナルレベルメータ = 最大 IF 調整
    ループアンテナを接続した
    状態で行うこと

  5. 調整結果

    1. FM はあちこちズレまくっていました。

    2. FM ステレオセパレーションは 以下となりました。 素晴らしい数値です。

      項目 L R 単位
      ステレオセパレーション 79 70 dB
      パイロット信号キャリアリーク -61 -63 dB
      オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 -0.05 dB



使ってみました

  1. スッキリとしたデザイン

  2. 機能関連

  3. 感度や音質



レベルメータ



仕様その他