KENWOOD KT-V990

KENWOOD KT-V990 をゲット!

2007年10月20日、 ハードオフ 4号足立保木間店で不動ジャンク品の KENWOOD KT-V990 が1,680円でした。

あまりにも綺麗な状態だったのでゲット!しました。



程度&動作チェック

  1. 外観

  2. 電源 ON してチェック



カバーを開けてみました

  1. KENWOOD の基板の作りはかなり良いです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンド部



  3. IF 部

  4. 検波部

  5. MPX 部

  6. AM 受信部

  7. TV 音声受信部



リペア

  1. トラブルシューティング

    1. フロントエンドや検波部の電源電圧を測ると +7.8V です。 ・・・動かない電圧ではありませんが、ここは +12V 以上を使うのが通常です。

    2. 電源回路の [Q55 2SC2167] パワートランジスタの電圧が以下でした。

      • B : 0.5V、C : 25V、E : 7.8V

      • 原理的に B と E の電圧は同じくらいでないとおかしいです。

    3. Q55 の B には [IC22 M5231] 2pin がつながっています。 IC22 の電源電圧(1pin)を測ると 0V でした。 これでは動かない。

    4. 更に調べると、IC22 の 1pin と GND 間の電源バイパス用の電解コンデンサ [C170 33uF/35V] が短絡状態でした。

  2. C170 を手持ちの 47uF 35V と交換 → 見事!直りました!!!



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 調整ポイント



    BAND セクション 基板 種別 調整ポイント 調整内容
    FM フロントエンド メイン L L1
    L4
    L7
    L10
    RF トラッキング
    L L14 OSC トラッキング
    TC TC1
    IFT L17 IF
    IF IF VR VR1 STOP LEVEL
    検波 検波 IFT L9 同調点
    L11 PLL 検波 波形
    L12 PLL 検波 NULL
    IF 歪補正 DCC VR VR3 DET
    VR4 MONO
    VR5 ST-L
    VR6 MONO
    VR7 SUB
    MPX メイン VR VR3 MPX VCO
    VR4 SEP. R
    VR5 SEP. L
    L L33 stereo 歪補正
    LPF L34 キャリアリークフィルタ
    AM フロントエンド メイン L L26 RF トラッキング
    TC TC2
    L L27 OSC トラッキング
    TC TC3
    IF IFT L28 IF
    TV TV MPX メイン VR VR1 BPF
    VR2 TV SEP

  2. テストポイント (TP)

    BAND TP 接続先 内容 備考
    FM TP5 TP5〜TP6 間 同調 NULL 0±10mV
    TP6
    TP7 TP7〜TP8 間 PLL 検波 NULL 0±20mV
    TP8
    TP20 TP20〜GND 間 MPX VCO 19.000kHz±10Hz
    FM/AM TP3 TP3〜GND 間 VT 電圧 バリキャップ印加電圧
    D41(L) D41(L)〜GND 間 S メータ電圧  

  3. 電源電圧チェックポイント (VP)

    VP 表示電圧 標準電圧 実測電圧 判定 備考
    Q55-E +15V +14.5V * * 全般 (OP アンプ)
    Q56-E -13V -12.9V * * OP アンプ
    Q60-E +5V +4.9V * * PLL
    Q61-E -17V -16.7V * * FL
    Q58-E +28V +27.8V * * VT 電源
    IC23-OUT +5.6V +5.6V * * デジタル

  4. FM 受信部の調整

    手順 SSG出力 KT-V990 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : FM
    TUNING MODE : MANUAL
    ACTIVE RECEPTION : OFF
    RF SELECTOR : DISTANCE
    FM IF BAND : WIDE
    REC CAL : OFF
    - -  
    2 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 [検波基板]
    L9
    TP5〜TP6 間電圧 = 0±10mV 同調点調整
    3 - 76MHz 受信 L14 TP3 電圧 = 3.0V OSC トラッキング調整
    4 - 90MHz 受信 TC1 TP3 電圧 = 25.0V
    5 手順3と4を数回繰り返す
    6 83MHz
    30dB
    mono 1kHz
    83MHz 受信 L1
    L4
    L7
    L10
    D41(L) 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    7 L17 IF 調整
    8 83MHz
    90dB
    mono 1kHz
    [検波基板]
    L11
    L11 の 2次側波形 = 最大
    オシロスコープで観測
    PLL 検波調整
    9 [検波基板]
    L12
    TP7〜TP8 間電圧 = 0±20mV
    10 [DCC 基板]
    VR3
    VR4
    VR6
    オーディオ出力 = 高調波歪最小 モノラル歪調整
    11 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L+R
    83MHz 受信
    TUNING MODE : AUTO
    VR3 以下の [VCO 調整手順] 参照 VCO 調整
    12 83MHz
    12dB
    stereo 1kHz L+R
    [IF 基板]
    VR1
    [STEREO] ランプ = 点灯 AUTO STOP 調整
    13 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L-R
    L33 オーディオ出力 = 高調波歪最小 ステレオ歪調整
    [DCC 基板]
    VR7
    14 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L/R
    [DCC 基板]
    VR5
    15 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz R
    VR5 L ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整
    16 83MHz
    90dB
    stereo 1kHz L
    VR4 R ch. オーディオ出力電圧 = 最小

  5. AM 部の調整

    手順 SSG出力 KT-V990 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - BAND : AM
    REC CAL : OFF
    - -  
    2 - 531kHz 受信 L27 TP3 電圧 = 1.5V OSC トラッキング調整
    3 - 1602kHz 受信 TC3 TP3 電圧 = 8.0V
    4 手順2〜3を数回繰り返す
    5 630kHz
    変調 : OFF
    出力 : 60dB
    630kHz 受信 L26 D41(L) 電圧 = 最大 RF トラッキング調整
    6 1440kHz
    変調 : OFF
    出力 : 60dB
    1440kHz 受信 TC2
    7 手順5〜6を数回繰り返す
    8 999kHz
    変調 : OFF
    出力 : 60dB
    999kHz 受信 L28 D41(L) 電圧 = 最大 IF 調整

  6. 再調整結果

    1. 特に FM フロントエンドと PLL 検波部が大きく調整ズレしていました。 再調整にて感度と音質が大幅に向上しました。

    2. 以下のように素晴らしい特性です。 音も素晴らしく良いです。 やはり KT-V990 は 隠れた名器 です。

    3. ステレオセパレーションは NARROW でかなり悪化しますが、これは NARROW 用調整ボリュームがないためです。

      項目 IF BAND L R 単位
      ステレオセパレーション WIDE 67 71 dB
      NARROW 29 27 dB
      パイロット信号キャリアリーク WIDE -68 -65 dB
      高調波歪率 (MONO) 0.0043 0.0043 %
      高調波歪率 (STEREO) 0.015 0.0075 %
      オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 0 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. 機能

  3. 感度や音質

  4. その他



レベルメータ



プログラム受信のしかた



仕様など

  1. ドキュメント

  2. 仕様

    FM チューナ部
    受信周波数範囲 76〜90MHz
    アンテナインピーダンス 75Ω不平衡
    感度(75Ω) Distance : 0.95μV/10.8dBf
    Direct : 10μV/31.2dBf
    50dB クワイティング感度 Distance mono : 1.8μV/16.2dBf
    Distance stereo : 24μV/38.8dBf
    Direct mono : 18μV/36.3dBf
    Direct stereo : 240μV/58.3dBf
    高調波歪率(1kHz) wide mono : 0.007%
    wide stereo : 0.009%
    SN 比(100% 変調85dBf 入力) mono : 100dB
    stereo : 92dB
    キャプチャーレシオ(IHF) wide : 1.0dB
    narrow : 2.5dB
    実効選択度(IHF) wide : 60dB
    narrow : 75dB
    ステレオセパレーション(wide 1kHz) 65dB
    周波数特性 20Hz〜15kHz ±0.5dB
    イメージ妨害比(84MHz) 90dB
    IF 妨害比(84MHz) 120dB
    スプリアス妨害比(84MHz) 110dB
    AM 抑圧比(65.2dBf) 72dB
    サブキャリア抑圧比 70dB
    出力レベル/インピーダンス 0.6V/3.3KΩ(1kHz、100% 変調)
    AM チューナ部
    受信周波数 531〜1602kHz
    感度 10μV・250μV/m
    高調波歪率(1,000kHz) 0.25%
    イメージ妨害比(1,000kHz) 40dB
    IF 妨害比(1,000kHz) 55dB
    選択度(IHF) 30dB
    出力レベル/インピーダンス 0.18V/3.3kΩ
    SN 比(30%変調1mV入力) 55dB
    TV チューナ部
    受信チャンネル VHF : 1 〜 12ch
    UHF : 13 〜 62ch
    アンテナインピーダンス VHF : 75Ω不平衡
    UHF : 300Ω平衡
    感度 VHF : 3.0μV
    UHF : 20μV
    SN 比 68dB(VHF)
    高調波歪率 0.04%
    チャンネルセパレーション 45dB
    出力レベル/インピーダンス 0.45V/3.3kΩ(1kHz、100%変調)
    総合
    電源 AC100V、50/60Hz
    定格消費電力(電気用品取締法) 19W
    外形寸法 (幅×高さ×奥行) 445(W)×78(H)×331(D)mm
    重量 4.1kg
    その他
    発売時期 1986年
    定価 59,800円