SONY ST-SA5ES

SONY ST-SA5ES が到着

2008年2月14日、 SONY ST-SA5ES 故障品が送られてきました。 普段は修理を固くお断りしているのですが、一度は手掛けてみたい機種だったので特別に受け付けました。

依頼者はヤフオクで18,000円で落札したとのこと。 完全動作不良品ですが、外観は新品同様です。



SONY ST-SA5ES について



カバーを開けてみました

  1. ST-S333ESG と比べると基板サイズが一回り小さくなりましたが、回路構成はほぼ同じで、部品の配置、部品名までほぼ一致します。 電源回路の発熱が大きく、電源部の電解コンデンサが熱で劣化しやすいのまで同じです。 SONY のチューナーは ST-S333ESG で完成され、それが脈々と ST-SA5ES までマイナーチェンジを繰り返していただけのようです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. 外観は非常に綺麗ですが1つ問題があります。 それは、内部の基板全体に油性のゴミが付着していることです。 おそらく、家庭の食卓か台所から飛来する油だと思います。 清掃しましたが完全には拭き取れません。 将来、何らかの弊害が出てくる可能性あります。

  3. ST-S333ESG との違いは以下です。 ST-S333ESG より定価が5,200円上がっていますが、グレード、性能とも互角でしょう。

    1. AM stereo 対応している。
    2. 放送局名を英数文字表示できる。
    3. 点検裏フタがなくなって部品交換し辛くなった。
    4. 基板材質が紙エポキシからただのベークになった。
    5. サイドウッドがなくなった。
    6. シーリングパネルがなくなった。
    7. MCU が変更されて小さくなった。

  4. FM フロントエンド部はオール FET で4連バリキャップ方式です。 同調回路はトラッキング調整できる構成です。

  5. FM IF 部はユニフェーズ CF フィルターを4個使用しています。

  6. FM 検波部は PLL 検波となっています。

  7. MPX 部は SONY CXA1064 を使ったオリジナル構成です。

  8. 全体的にグレードの高そうな電解コンデンサを使っています。 (赤色-エルナ STARGET 85℃, 黒色-エルナ AUDIO 85℃, 青色-ニチコン VX 85℃)

  9. 基板左下にはプリセットメモリ記憶用スーパーキャパシタ ELNA 0.1F 5.5V が使われています。

  10. 以下の IC を使用して合理化が図られています。


  11. 使用 IC のロット番号より、この ST-SA5ES は1997年製と判明しました。 電源ケーブルの製造マーキングも1997年でした。



修理



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. FM 同調点の調整

  2. FM フロントエンドの調整

  3. FM PLL 検波部の調整

  4. FM MPX 部の調整

  5. WOIS 歪補正の調整

  6. FM 各種レベルの調整

  7. AM 部の調整



使ってみました



レベルメータ



仕様