TECSUN F-110

TECSUN F-110 をゲット！

DSP タイニーラジオ

2011年5月25日、 TECSUN PL-660 を買った時にオマケ（無料進呈）で付いてきた TECSUN F-110 です。 50元くらい（円換算で650円）で実売されているようです。

DSP ラジオというのは、電波の選局・検波・ステレオ復調の全てを DSP プロセッサを使ってデジタル処理してしまうという、今までのラジオと全く違う回路のデジタルラジオです。

FM 受信専用／ステレオイヤホン再生専用です。

中国では大学内 FM 放送というのがあって、ここで日本と同じ 76〜90MHz バンドが使われていると聞きました。 従って、F-110 はキャンパス FM ラジオらしいです。

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DSP ラジオの実体 ・・・ 分解してみました

1. 分解方法
   
   
   1. 裏側のプラスネジ×3本を外すとカバーが前後2個に分解できます。
      
      
   2. 基板を止めているプラスネジ×1本を外すと基板が外せます。
      
      
   3. 組み立ては逆の手順で行います。
      
      
2. 基板の A 面
   
   
   • [イヤホンジャック]、[100uF/10V]×2個、[47uF/10V]、[LED]、[基板付けタクトスイッチ]×5個 が載っています。
     
     
   • [基板付けタクトスイッチ] のシルク印刷では、上から [POWER] [SCAN] [MEM] [VOL+] [VOL-] と書いてあります。 どうも当初の仕様からスイッチの機能を設計変更しているようです。 現在の仕様は [POWER] [SCAN/VOL+] [SCAN/VOL-] [MEM-1] [MEM-2] です。
     
     
3. 基板の B 面 ・・・ 写真をクリックすると拡大写真が表示できます。
   
   
   • 上方中央やや左の小さい正方形の IC が SILICON LABS Si4702 です。 DSP ラジオチップです。
     
     
   • Si4702 から右下方向にある IC が PHILIPS TDA7050T です。 Low voltage mono/stereo power amplifier で、ヘッドホンアンプとして使っています。
     
     
   • Si4702 から左下方向にある IC が MCU のはずです。 型番が読み取れませんでした。 この MCU で F-110 全体の制御をします。
     
     
   • MCU 左上方にあって円柱状の細長い部品は 32.678kHz 水晶発振子です。 Si4702 のクロックになります。
     
     
   • 以上より、 同調コイル、バリコン、IFT といった同調回路部品がない ことが判ります。
     
     
4. SILICON LABS Si4702 について
   
   
   • Si4702 は Tiny FM Radio Receiver IC とも呼ばれ、FM 受信専用 IC です。
     
     
   • Si4702 でほぼ全てのラジオ機能を構成します。 米粒より小さいチップです。 (3×3×0.55mm)
     
     
   • Si4702 で電波の選局・増幅・検波・ステレオ復調の全てを DSP デジタル処理します。 従って、受けた電波を一旦 ADC でデジタルデータに変換し、これを DSP 処理してから DAC でアナログに戻します。
     
     
   • 同調のためのコイルやコンデンサが無いので経年変化による性能劣化は考えられず、 画期的 です。
     
     

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使ってみました

1. 使い方は簡単
   
   
   • 電源 ON/OFF
     
     
     • [電源] ボタンを長押しすると、電源 ON/OFF できます。
       
       
   • 同調
     
     
     • [+] [-] ボタンでオートチューニングできます。
       
       
   • 音量
     
     
     • [電源] ボタンを短押ししてから [+] [-] ボタンで音量調節ができます。
       
       
   • プリセット
     
     
     • オートチューニングして好みの放送局を選局してから [1] または [2] ボタンを長押しすると、プリセット完了です。
       
       
     • プリセットメモリをコールする場合は [1] または [2] ボタンを短押しします。
       
       
2. 使ってみて
   
   
   • 受信周波数表示が無いので、受信しているのがどこの放送局なのか判りません。 気持ちが大らかな人向きです。 とりあえず受信できりゃイイや〜という。
     
     
   • Auto STEREO モードしかなく、強制的に MONO にする方法がありません。 特に問題ないですが・・・
     
     
   • オートチューニングで簡単に放送局を探せるので、少ないプリセットメモリ2個でもなんとか使えます。
     
     
   • 76〜108MHz とワイドバンドですから世界中で使用できます。
     
     
3. 感度や音質
   
   
   • 付属のステレオイヤホンで使ってみると、感度が高く、S/N が良いです。 同調回路がないのに感度が良いとは、何だか不思議です。
     
     
   • 音がクリア です。 これが DSP ラジオの音質でしょう。
     
     
   • ステレオ受信では十分なセパレーションを感じます。
     
     
   • 何と言っても DSP ラジオという先進性 に好かれます。 持っていて損はないタイニーラジオです。
     
     

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仕様

項目	内容
受信周波数範囲	FM 76.0〜108.0MHz
感度	3μV
プリセットメモリ	2個
機能	�@FM ステレオ対応 �Aオートチューニング �Bプリセットチューニング
最大出力	10mW+10mW
出力端子	3.5mmφステレオイヤホン出力, 32Ω (アンテナ端子兼用)
電源	単4 乾電池×2本
使用可能温度	0〜40℃
外形寸法	42(W)×81(H)×15.5(D)mm
重量	50g (電池含まず)
付属品	ステレオイヤホン

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